お料理がおいしくなる銅鍋
お鍋にはさまざまな素材のものがあります。
アルミ製やステンレス製のお鍋が一般的ですが、プロの料理人や、ヨーロッパの人々の間では銅で作られた鍋が古くから愛用されています。
銅鍋は熱伝導率が非常に高いのが最大の特徴です。
ステンレスの24倍もあるといわれており、食材を加熱するときに均等に熱が加わるので、食材の味を最大限に引き出すことができます。
また、一度温まるとなかなか温度が下がらないですし、弱火で加熱しても熱がすぐに伝わりますから、弱火で仕上げたいお料理にも最適です。
また、赤みのある色が印象的で、使えば使うほど美しくなるといわれており、一生モノのお鍋として愛着をもって使われています。
ヨーロッパの映画などで台所を移すシーンで、ピカピカに磨かれた銅鍋が整然と壁に掛けられているキッチンを見たことはないでしょうか。
料理好きの人なら、うっとりと憧れるシーンだと思います。
銅鍋のお手入れのポイント
銅鍋はお料理をおいしく仕上げてくれる一生モノの料理道具ですが、お手入れが面倒というデメリットがあります。
その分、ていねいに手入れをしながら、大切に使われてきた銅鍋は美しさが増しますし、愛着も一入です。
銅には、空気と反応して参加しやすいという特徴かあります。
ですから、店頭に並んでいる銅鍋は、酸化防止のために表面に薄くラッカー剤が塗られています。
お店から買ってきた銅鍋は、まずこのラッカー剤を落とす必要があるのです。
ラッカー剤を落とすのは、それほど手間ではありません。
水を入れて沸騰させた大きな鍋に銅鍋を入れて、15分程度煮沸するとラッカー剤は剥がれます。
これで調理に使えますが、使ったお鍋はすぐに洗わないと、変色してしまいます。
というのも、銅は塩分や酸にも弱いからです。
スポンジに中性洗剤をつけてやさしく洗い、その後しっかりと拭き取って水気を残さないことが大切です。
酸化しやすい銅は、放っておくと酸化が進んで緑青という錆が出てしまうことがあります。
緑青は人体に悪影響を及ぼすものではありません。
実験でも無害であると検証されています。
しかし、カビのような青緑色をしているので見た目が毒々しいので、できればもとのきれいな状態に戻したいものです。
緑青は、スポンジに専用の研磨クリームやクレンザーをつけてこすってこすれば落とすことができます。
銅は傷つきやすいので、金属タワシなど硬いもので磨くの禁物です。
必ず柔らかいスポンジに、微粒子の研磨剤をつかったクリームなどで磨きましょう。
クレンザーも粒子の粗いものは、傷を付けてしまいます。
銅鍋は使った後はすぐに洗って水気を拭き取るということを心がければ、一生どころから子どもや孫の代まで使うことができます。
銅鍋でおいしいお料理作りチャレンジしてみませんか?