大企業のノウハウを知れる一冊
トヨタと言えば、世界的にも有名な日本の自動車会社です。
そんなトヨタが成果を出すために大切にしていると話す「片付け」について書かれた本がこの一冊です。
読んでみると、どうしてトヨタが大企業として成功できているのかを理解できる一冊になっています。
というのも、実践するにはなかなか厳しい内容もあって、これを実行できているから成果が出ているんだなと納得できるんです。
企業で成果を出しているビジネスツールとしての片付け術と言うこともあり、家庭で実践するより会社で実践するのが良さそうというのが率直な感想です。
でも、家庭でも参考にしたい!という部分がいくつかありましたので、紹介していきますね。
重要なのは「5S」
この「図解 トヨタの片付け」で重要なキーワードになってくるのが「5S」という考え方です。
「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」の頭文字からイニシャルを取って「5S」です。
要るものと要らないものを整理し、必要なときに取り出せる場所に整頓して、身の回りを清掃し常に清潔を保ち……というのが5Sのざっくりとした内容です。
最後の「しつけ」というのは、これらのルールを守らせるという意味になっています。
この本では、特に頭の整理・整頓が「2S」として重要視されています。
整理・整頓がしっかりされているだけでも、仕事の効率はグンと上がるという指南本になっているんです。
これは、家庭で行う家事に当てはめても同じことが言えますよね。
掃除や片付けに使う道具が整理整頓されていればすぐ掃除を実行することができますし、調理道具なども整頓されていれば料理中に手間取ることもありません。
洗剤などのストックも、整頓し決めた場所に置いておけば必要になったときすぐに取り出すことができ、探したりなど不要な手間を省くことができます。
これらの考え方が図解で分かりやすく、読みやすく紹介されているので片付け指南本が欲しい!という方におすすめな一冊です。
家族を組織として考える
この「図解 トヨタの片付け」が教えてくれるのは、組織としての片付け術です。
特に5Sの「しつけ」は、上司が部下に対して意識しなければならないことですよね。
家族は会社と違うと考えがちですが、複数人で構成されているグループなんですから組織であるという点では同じです。
子どもは特に、どれだけ幼くても一人の考えを持った個人となっていくので、きちんとルールを立てて親もそれに沿って行動するというのが大事だと感じています。
特に、決められた整理整頓などのルールを親が守らず子どもにだけ押し付けるのでは、子どもは決して納得いかないと思うので力を入れたいところです。
家族を組織として捉えて、どうしていくべきかを考えられるいいきっかけの本となりました。