掃除好きな主婦のブログ

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見えるところをやればいい「とことんやらない掃除術」

掃除に関する本を読む女性

まさに「プロ」と呼べる著者

掃除と言えば、「とことん隅々までやるべき」と考える人も少なくないと思いますが、この本は考えと真逆のタイトルです。
副題には「人生をムダにしない「掃除のリストラ法」あれこれ」とあり、まさに「いかに掃除をしないか」について書かれた本。
こんな本を書くくらいだから著者の人は掃除が嫌いなのかな?と思ったんですが、執筆者はなんと「家庭掃除・収納士」資格を認定するプロの人。
響城れいさんと言うお名前なんですが、音だけ読むと「ひびきれい」→「日々キレイ」になる、まさに根っからのお掃除屋さんでした。
クリーニング業者などでの研修講師として働いたりする、掃除を極めた人による「掃除のリストラ方法」とはなんなのか、とても気になる内容ですよね。

角度を変えた掃除術

まず読んでみた第一印象として感じたのは、「とても読みやすい本」ということです。
というのも、文章がとてもスッキリしていてすらすらと頭の中に入ってくるんです。
いつもお掃除本を紹介する時は「つまりこういう内容です」と書かれていることを要約するんですが、その要約ができないほどスッキリした文章で構成されていると感じました。
紹介している掃除術がスッキリしているだけでなく、著者の頭の中もスッキリしているんだろうなと感じられる本となっています。
そして紹介している掃除術に関しても、毎日の掃除からいかに無駄を省くかと言う内容。
よくある、掃除や片付けが苦手な人のための本と言うわけじゃないので新鮮な気持ちで読むことができました。
身近に「毎日できているけど、掃除が好きと言うわけじゃない」と感じている人がいたら真っ先に紹介したい一冊です。

著者が主に伝えてくるのは、掃除すれば綺麗になるというのは当たり前だけど、その時間を使って人生を豊かにしようというメッセージです。
「綺麗な部屋に住めば人生が豊かになる」「綺麗なデスクにすれば仕事の効率が上がる」というような本に対して、まさに目からウロコと言ったメッセージですよね。
人生を充実させるために掃除をしようと言うのではなく、人生を充実させるために掃除を捨てようと言っているんですから、掃除への義務感で苦しんでいる人にとっては堪らない一冊です。

そしてその「掃除のリストラ法」ですが、そこはさすが掃除のプロが書いた本です。
汚れを落とすのが大変なんだからそもそも汚さない工夫をする・棚を活用してものを見えなくするなど、「こうすればコレをしなくて済む」といった、掃除に関する先回りのアドバイスばかりが書かれていました。
最終的に「掃除を辞める決心をしよう」と思わせてくれる、角度を変えた掃除術の本となっています。
掃除や片付けが苦手な掃除初心者ではなく、まさに日々掃除をこなしている人に読んでほしい一冊でした。