掃除好きな主婦のブログ

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お坊さんが教えるこころが整う掃除の本

法事

実際の僧侶が教える片付け術

「お坊さんが教えるこころが整う掃除の本」は、現役僧侶として浄土真宗本願寺派の布教使として活動されている鈴木圭介(法名:釈紹圭)さんが書かれた片づけ本です。

ここ最近は仏教の魅力が再認識されるような機運もありますが、その流れの一つとして登場してきたのがこうした仏教の教えに従う生活の見直しです。

よく知られているように、仏教においては清掃を含む質素で規則正しい生活習慣そのものが修行の一つとされておりますので、今時のキーワードである「断捨離」についてもより深い意義を持ってしていくことになります。

作者の松本圭介さんは他の著書に「おぼうさん、はじめました。」という本があり、こちらでは僧侶という業界の中ではまだ若い世代に含まれる松本さんがどういったきっかけで宗教に興味を持ち、仏門に入ったのかということをエッセー風に紹介してくれています。

宗教観がすっかり薄くなってしまった現代においては仏教を含む宗教というとなんとなく自分とは無関係な特殊な思想によるものという感覚がありますが、松本さんはかつて深夜番組で見た「レッチリの詩がニーチェの影響によるもの」といった非常に身近なところから道を意識するようになったというようなことを語っています。

本来日本人にとっての仏教は決して遠い存在ではなく、日常の中の習慣や道徳、倫理を身につけるために用いられてきた教えの一つです。
そんな私達の先祖の心に受け入れられてきた仏教的な思想は、「なぜ片付けるのか」といった根本的な部分からの理解に役立ちます。

清掃をすることは身の回りを清めること

本の中では、仏教の修行として当たり前にされている掃除方法を紹介するとともに、清掃や整理整頓がなぜ修行となるのかといったことを教えてくれています。

仏教において清掃が修行とされている理由は、身の回りを清めることが心を清めることにつながり、それが豊かな心と時間を作り出すことにつながると信じられているからです。

生活において一切の無駄を排除するということがいかに理にかなったことであるかというところもわかりやすい言葉で教えてくれるので、自分の身の回りをキレイにすることがどうしてもできないという人にとってはかなり大きな衝撃になります。

いきなり本を読むのが抵抗があるなら、著者の松本山が運営をされている「お寺カフェ」や超宗派仏教徒のためのサイト「彼岸寺」といったところを利用してみるというのもよいでしょう。

掃除の仕方を学びたい人だけでなく、毎日の生活で気持ちが混乱していたり些末なことに心を病ませてしまうことが多いという人にとってもおすすめです。
正しい掃除の方法を身につけることで、そうした心の問題も解決をすることができるでしょう。