鉄製品は気をつけないとすぐサビる
鍋の素材にはステンレスやホーローなどいろいろありますが、中でも高温に強いというメリットがあるのか鉄製の鍋です。
煮たり炒めたりする料理には最適で、一度加熱すると温度が下がりにくいため、中華料理の野菜炒めなど、強火で一気に仕上げたい料理には鉄製の鍋がおすすめです。
ただし、鉄製というのは取り扱いに注意しないとすぐに錆びてしまう性質があります。
鉄というのは鉄鉱石を原材料にしており、鉄鉱石というのは、実は鉄が酸素と結びついて錆びた状態の物質です。
鉄というのは錆びている状態の方が安定しているため、ちょっとした水分さえあればこれを媒介にして酸素と結びつき、錆びついてしまうのです。
鍋に限らず、ハサミや自転車などでも、鉄でできているとすぐに錆びてしまいますので、日常生活で使うためにはサビ落としをしなければなりません。
サビの落とし方
サビを落とすためには、プロは塩酸を使っていますが、家庭では塩酸を気安く使うわけにはいかないので、今回はケチャップを使う方法をご紹介します。
ケチャップであれば人体にも無害なので、調理に使う鍋なども安心してサビを取ることができます。
まず、錆びた部分にケチャップを塗ったら、ラップで乾かないように覆い、30分ほど放置しておきます。
30分たったらブラシでこするだけで、サビがきれいに落ちていきます。
こする時に歯磨き粉を加えれば、研磨剤の役割を果たしてくれるので、サビをよりきれいに落とすことができます。
ケチャップを使う代わりに、お酢やレモン汁を使ってもきれいにサビが落ちますので試してみてください。
ただし、酸には鉄も溶かしてしまう作用がありますので、サビ取りの後はすっかりきれいに洗い流すことが大切です。
サビを防ぐコツ
サビは酸を使って比較的簡単に落とすことができるとはいえ、最初からサビが出ないように工夫できれば、それに越したことはありません。
鉄鍋や鉄のフライパンは、使い終わったら熱いお湯で洗う習慣をつけると、水分が蒸発しやすくなるので、サビが出るのを防ぐことができます。
さらに、洗い終わった後に火にかけて空焼きし、水分を飛ばせば完璧です。
もうひとつのコツは、鉄製品を保管する際に新聞紙に包んでおくことです。
こうしておくと、空気中の湿気を新聞紙が吸ってくれるので、サビが出にくくなります。
食器洗浄機で洗ってしまうとサビが出やすくなりますので、注意しましょう。
保管する前に油を取っておくのも、サビを防ぐコツのひとつです。
次に使う際には、軽く水洗いをして鉄鍋を火にかけて水分を飛ばします。
鉄鍋は、間違っても洗剤を使ってゴシゴシと洗わないようにしましょう。
大切に使えば、いい鉄鍋は30年以上はもちます。